【日焼けの知識】No.1 肌の色と日焼けの関係

 第1回 | 肌の色と日焼けの関係とは?

アウトドアレジャーの夏がやってきましたね!

今週より「日焼けのメカニズム」について、シリーズでお届けいたします。

紫外線が強まり、UVインデックスが「4」を超える3月中旬〜10月

屋外で長い時間を過ごすには、日焼け止めが推奨される季節です。

UVインデックスについて
3〜5 =日中はできるだけ日陰を利用し、日焼け止めや帽子着用
6〜7 =紫外線量がかなり強い
8 以上 =日中の外出はできるだけ控えましょう

 

 肌の色はメラニンが関わる

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それぞれの国による肌の色の違い。

それは人類の進化の歴史に影響されます。

肌の色はメラニン色素が大きく関わっています。

皮膚の表皮の奥には、メラニン色素を生成するメラノサイト細胞があります。

紫外線が当たることで、その刺激によりメラノサイトのメラニン合成が活性化されます。

強い日差しを浴びると、メラニン合成が活発になり、肌の色が黒くなる。

これが基本的な日焼けのメカニズムになります。

<日焼けのメカニズム>

メラニン色素は、肌の色を濃くする働きで、光の障害から肌の細胞を守る役割を担っている。

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といっても紫外線は、表皮細胞にとっては大敵。

<紫外線は肌に悪い?>

細胞内の核(DNA)がダメージを受けると、がんの原因になります。

さらに表皮を越えて真皮室に達した紫外線は、肌の老化を進めて、シミやシワの原因になります。

メラノサイトがメラニン色素を作り出すことで、ダメージを防いでいます。

DNAに覆いかぶさるようにして、メラニンの集合体が密集し、紫外線から皮膚細胞を守っているのです。

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(人種による肌の色マップ)

進化の過程で、体毛が極めて少ない人類は、太陽光から肌を守るためにメラニン色素を作り出したのです。

ちなみに地上で生きる野生動物は、一般的に濃い体毛に覆われているので、肌の色はありません。

アフリカなどの極めて紫外線の強い地域の人々は、肌を守るためのメラニン色素がとても濃いのです。

黒人など、日差しの強い地域の人々が黒い肌なのは、環境適応という進化なのですね。

アフリカで誕生した人類の祖先は、もともと黒い肌を持っていたようですが、一方で、いつから肌が白い人種が生まれたのでしょうか?

 

 肌の色はヒトが生き残るための知恵

それも環境への適応が関係しているようです。

人間に必要な栄養素として、ビタミンDがあります。

※ビタミンDは骨の形成や免疫効果に影響がある栄養素で、ビタミンD欠乏症はさまざまな病気の原因になります。

これは紫外線を受けることで、合成される栄養素なのです。

日差しが弱い地域に移動した人類は、紫外線をさえぎる黒い肌では十分なビタミンDを合成することができません。

現代のように食事やサプリメントで補えるならいいのですが、当時は肌のビタミンD不足は致命的な問題となります。

北極圏に近いヨーロッパなど、紫外線が弱い地域では、肌の色が薄いほうが生存に適しています。

白人などは、人類の進化の中で、遺伝子の変異によってメラニン合成能力が弱くなった人種なのです。

太陽光の少ない環境では、ビタミンDの吸収が優れた”肌の色が薄い人種”が生き残ったと言われています。

 

 わたしたち日本人の肌はどう?

では、日本人は?

日本人は、その遺伝子の一部を受け継ぐことで、ちょうど中性的な黄色系の肌になったようです。

アジア地域の日差しに合わせた肌の色が、私たちの肌なのです。

(肌の色を薄くする遺伝子変異は、現在「200種類以上」確認されています)

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肌の色による特徴として、色白の人はシワやシミができやすい傾向にあります。

日本人の中でも、色白の人や地黒の人がいるのはなぜでしょうか。

肌の色を左右する遺伝子に「OCA2」というものがあります。

日本人のなかには、約20%の割合でこの遺伝子をもっている人がいます。

そういう人は、肌の色が薄くなる遺伝子タイプ、要するに「色白」になるようです。

「美白」という言葉が流行るほど、日本人は色白が好きな人種かもしれません。

しかし、もともと日差しが弱い環境に適応した遺伝子ゆえに、紫外線に弱いという特徴があるのです。

色白の人は、強い日差しを受けると炎症しやすく、シワやシミもできやすい。

そして皮膚の老化も起きやすいといえます。

日焼けは、色白の人ほど油断大敵。

日頃のUVケアや日焼け止めでのプロテクションが大切となります。

サーフィンやアウトドアでは、UVケアをしっかり心がけてくださいね。

 

 まとめ

□ 色黒の人の特徴

・一般的にメラニン色素の合成能力が高い。

・紫外線に強い肌をもち、多少日差しに当たっても炎症したり赤く腫れることは少ない。

・すぐに黒く日焼けする特徴がある。

□ 色白の人の特徴

・メラニン色素の合成能力が弱いため、紫外線による刺激には敏感。

・一般的に、日差しで炎症しやすく、歳とともにシワ、シミも増えやすい。

・肌老化を防ぐには、若いうちからUVケアが大切。

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